「この人の話なんか聞きたくない」って、心の中でつぶやいたことありませんか?

性格の不一致、価値観が合わない、コミュニケーションがうまくいかない…そんな日常のズレが、気づかないうちに子どもへの影響につながっているかもしれません。

「ねえ、聞いてる?」「また聞いてない…」そんな言葉が出てくるとき、あなたはどんな気持ちでその場にいますか? 

そして相手は、どんな気持ちでその言葉を投げかけているのでしょうか?

夫婦のコミュニケーションには、言葉のやり取り以上に大切な「聞き方」があります。

今回は、福岡のセブンラボがお届けする「聞いてる?」と言われないための聞き方のコツをご紹介します。


目次

  • 夫婦の会話、なぜすれ違うの?
  • なぜ「聞く」ことがむずかしいのでしょうか
  • 今すぐ試せる!4つの聞き方のコツ
  • 聞き方ひとつで子どもの安心感が変わる
  • まとめ|“聞く”は技術。関係改善の第一歩

夫婦の会話、なぜすれ違うの?

夫婦の間で話がかみ合わない…そんなもどかしさを抱えた経験、ありませんか?

実は、その背景には「性格の不一致」や「価値観の違い」ではなく、もっとシンプルな“聞き方のズレ”が関係していることがあります。

性格の不一致?価値観の違い?原因は“聞き方”かも

パートナーとのすれ違いが起こると、「私たちって性格が合わないのかも」「価値観が違いすぎる」と感じがちです。

でも実際は、「コミュニケーションのスタイル」が少し違うだけ、ということが多いのです。

「聞いてる?」が出るときの心の背景

話しているのにスマホを見ていたり、うなずいてはいるけれど目を合わせていなかったり。

そんな態度が「ちゃんと聞いてくれてない」と誤解されてしまう原因になります。

「どうせまた聞いてないんでしょ」と言われてしまう前に、聞き方を見直してみましょう。


なぜ「聞く」ことがむずかしいのでしょうか

聞く」ことが大事だとわかっていても、実際にはなかなかうまくいかない…そんな経験をしたことがある方も多いと思います。

その背景には、いくつかの心理的な理由があります。

自分を守るために、聞けなくなることがある

たとえば、「否定されるかもしれない」「責められるかもしれない」といった不安が心のどこかにあると、無意識に自分を守ろうとして、相手の話に耳を閉ざしてしまうことがあります。

パートナーの話を聞くことで、自分が傷つくのではないかという不安があると、どうしても耳を閉ざしてしまいがちです。

あきらめと心のシャッター

「どうせ言っても無駄」「わかってもらえない」といったあきらめの感情が積み重なっていくと、心のシャッターが静かに下りてしまいます。

相手の言葉が耳に入っても、心までは届かなくなる。

すると、聞くふりをしていても実際には何も受け取っていない状態が続き、やがて本当に“聞かない”態度が定着してしまうのです。

「聞いてやるもんか」という気持ちが生まれるとき

そしてもうひとつ、「この人の話なんか聞いてやるもんか」という反発心も、聞く姿勢を崩す大きな要因になります。

これは相手に対する怒りや不満が心の中にたまっているときに出てくる反応です。

聞く前から心を閉じてしまっていると、どんなに相手がやさしく話しかけていても、拒否の態度になってしまうのです。

過去の積み重ねで生まれた感情が、今の会話に影を落とし、拒否の態度へとつながってしまうこともあります。

でも、それは「聞けない人」「聞かない人」なのではありません。

今の関係性の中で、安心して聞ける・話せる環境がつくれていないだけ。

だからこそ、「聞き方」という視点から関係を見直すことは、とても意味のある一歩になるのです。


今すぐ試せる!4つの聞き方のコツ

ちょっとした意識の違いで、夫婦の会話は驚くほど変わります。

ここでは、日常ですぐに実践できる「聞き方のコツ」を4つご紹介します。

① まずは“体”を向けよう

まずは物理的に「聞く姿勢」をとることが大切です。

相手の方に体を向け、目を見てうなずくだけでも「ちゃんと聞いてくれてる」と伝わります。

逆にスマホを見ながらやテレビを見ながらのながら聞きは、相手を遠ざける原因になります。

② 「ふたことリアクション」でキャッチボールを

聞き上手な人は、相手の話に対して「へぇ、そうなんだ!」「大変だったね」など、驚き+共感の二段リアクションを入れています。

この「ふたことリアクション」があるだけで、話し手の安心感がグッと増します。

③ アドバイスよりも“気持ちの共感”を

つい「こうすればいいのに」とアドバイスしたくなる気持ち、わかります。

でも、話し手が求めているのは「正解」ではなく「理解」であることも多いのです。

「それはつらかったね」「大変だったね」といった共感の言葉が、何よりも力になります。

④ 沈黙を怖がらず、待つことも“聞く”のうち

会話の途中で訪れる沈黙に、つい不安になってしまう人も多いですが、実はその時間はとても大切です。

相手が考えている時間を尊重し、そっと待ってあげることも、立派な「聞き方」のひとつです。


聞き方ひとつで子どもの安心感が変わる

「夫婦の関係は子どもに影響する」とよく言われますが、具体的にはどのような形で伝わるのでしょうか?

聞き方が家庭の空気を左右し、それがそのまま子どもに届いているのです。

夫婦の空気は、子どもにとっての“家の天気”

夫婦の会話が穏やかで安心できるものであれば、子どもは自然と安定した情緒を育みます。

逆に、ピリピリとした会話が多ければ、子どもは無意識に緊張を感じてしまうのです。

「パパとママが仲いいとホッとする」は本音

実際、カウンセリングの現場では、子どもから「パパとママが笑っていると安心する」「ケンカが減るとうれしい」といった声がよく聞かれます。

聞き方を変えることで、子どもにとっての「安心な居場所」が増えていきます。


まとめ|“聞く”は技術。関係改善の第一歩

「話し合おうとしても、すぐケンカになる」「話を聞いてもらえない気がする」…そんな悩みを抱えたとき、まず試してほしいのが「聞き方」を変えることです。

夫婦関係の改善は、案外ここからスタートできるものです。

性格のせいにしないで、“やり方”から変えてみよう

性格が合わないから無理、と思っていたことが、やり方の工夫でうまくいくようになることもあります。

「聞いてる?」と言われない聞き方を意識することで、関係は自然と変化していきます。

セブンラボでできること

福岡の夫婦カウンセリング「セブンラボ」では、こうした聞き方・伝え方のズレを丁寧に見つめなおすサポートを行っています。

「どうして聞いてもらえないのか」「なぜ話すのがしんどいのか」——そうした疑問や悩みも、一緒に言葉にしていく中で少しずつ整理されていきます。

「子どもに与える影響が気になる」「もっと穏やかに話したい」そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。

あなたの「伝えたい」と「わかってほしい」を応援します。


関連リンクのご案内

投稿者プロフィール

山口 晃歓
山口 晃歓
公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター