謝らない関係が続くと、夫婦の間で起きること

ーーいつのまにか、信じることが怖くなる

謝らない?

強い言葉があったのに。
傷ついたのに。

それをどんなに伝えても
謝らない。

そのとき、頭に浮かぶのは

「なんで謝れないの?」
「悪いのは私?」
「そんなに自分は正しいの?」

そして、いつの間にか涙が流れる。

この人とは、また同じことになる。

これまでも、そうだったから。

「もう、これ以上は無理」
「期待するだけ、無駄かも」

そんな言葉で
自分を納得させるしかない。

少しずつ
本音を言わなくなる。

少しずつ
期待しないようになる。

ーーそれは、謝らないという出来事だけで 起きていることではないのかもしれません。

スマホばかりで話せなくなった人。

顔を見るのもしんどくなった人。
会話がいつのまにか消えていった人。
喧嘩を重ねて話し合えなくなった人。

それぞれの「入口」は違っても
たどり着く場所が
似ていることがあります。

期待しなくなる。
信じることが怖くなる。

「このくらいでいい」と
自分に言い聞かせる時間が、増えていく。

ここではそのとき
ふたりの間で何が起きているのかを 見ていきます。

その変化は
二人のあいだに何を残しているのか。

公認心理師として
夫婦カウンセリングに向き合う中で

「謝らない」という態度が
夫婦の関係に
深い影響を及ぼしている場面を
何度も見てきました。

それを、ここから見ていきます。

このページの目次

謝らないことで、変わっていくもの

期待していた時期もあった。

「ちゃんとわかってくれるはず」
「あとで気づいてくれるはず」

だから、待っていた。

何も言わずにいれば
そのうち向こうから何かあると思っていた。

そして、何もない。
時間だけが過ぎる。

そのたび

私の期待が大きすぎる?
きっと叶わないのかな?

それなら、もう何も言わない。

その方が、傷つかない。

自分のしたことを
ばかみたいだと後悔しなくてすむから。

これ以上は信じない。
求めない。

でも
本当にそれでいいのかという疑問が
ずっと残り続ける。


信じることが怖くなる

本当は、信じたい。

喧嘩をしても
最後はわかり合える人だと思いたい。

▶️夫が黙る・怒る・逃げる理由

でも
謝られないことが重なると

信じたあとに傷つく場面が
先に浮かぶ。

また同じになるかもしれない。

また
なかったことにされるかもしれない。

そして、想像してしまう。

疑ってしまうこと。
嫌いになってしまうこと。

そんな自分になるのは嫌だ。

だから信じることが
だんだん怖くなっていく。

▶️それが続いて「孤独な夫婦|気持ちが離れていく「3つの段階」」とは


この人となら、とだんだん思えなくなる

▶️夫婦で話し合っても、関係が動かない理由

前は

この人と
どんな時間を重ねていけるだろうと考えていた。

先の話をするのも
悪くなかった。

でも
謝られないことが重なると

「この人とどう生きるか」
よりも

「どうやって傷つかずに生きるか」を先に考えるようになる。

期待を広げるより
期待しないで済む形を選ぶ。

がっかりしない範囲で
自分の人生を組み立てようとする。

大きく望まない。

深く信じない。

その方が、安全だから。



気づけば
「このくらいでいい」と

自分に言い聞かせる場面が
増えていく。


あなたが本当に信じたいもの

きっと
気づいていますよね。

だから
ここまで読んでいる。

この人と一緒の人生を
どこかでまだ望んでいることを。

それでも
「この人となら」と
思えた時間を
信じたい。

あなたは
この関係に
大切な時間とエネルギーを注いできた。

簡単に切り替えられるほど
軽いものじゃない。

だから、苦しい。

だから、迷う。

でもそれは

あなたが
この関係を
真剣に大切にしてきたということ。

夫婦カウンセリングの中で

迷いながらも

向き合い続ける人の中に

自分の人生を選び直す力が
育っていく場面を

何度も見てきました。

これからどうするかは
あなたが決めることです。

その続きを考えるあなたを
わたしたちは静かに見守り
応援しています。

▶️夫婦喧嘩を繰り返す本当の理由は「愛着」にある

ここまで読んできて
「話し合いそのものが、難しくなっている」

ーーそう感じる方もいらっしゃるかもしれません。

その手前で何が起きているのかを 別のコラムでたどっています。

▶️コラム「夫婦で話し合えない本当の理由」を読む


オンラインでも
こうしたテーマを扱っています。

地域に関わらず
ご相談いただけます。

▶️オンライン夫婦カウンセリングを迷っているあなたへ

そして
ここまで読んできたあなたは
おそらく、ひとりで考え続けてきた方です。

「もう向き合えない」と思いながら それでも ここを読んでいる。

ーーその矛盾は
あきらめきれていないことの
別の表れなのかもしれません。

整理を、誰かと一緒にやる時間が あってもいいのだと思います。

▶️メニュー・料金

▶️当サロンの紹介

▶️カウンセラーの紹介

よくあるご質問

謝ってもらえないまま、何年も過ごしてきました。今からでも、関係は変わるのでしょうか?

時間が経った分だけ
関係が動きにくくなるのは事実です。

ただ時間の長さよりも
「ここまで来た」と気づいた瞬間に何を選ぶかのほうが これから先を、決めることがあります。

「今さら遅い」と感じる感覚も
「それでも、まだ何かしたい」と感じる感覚もどちらもご自身の中にあるはずです。

そのどちらを抱えてここまで来たのか
それを誰かと一緒に整理する時間が 役に立つこともあります。

「もう期待していない」と思っているのに、なぜか、まだここを読んでいます。

「期待していない」と
心で言っている人ほど
本当は期待を手放しきれていないということが
よくあります。

期待を手放す決断と
期待が消える感覚は 別のものです。

ここを読んでいるあなたは たぶん、まだ「決断」の手前にいます。

それは弱さではなく
選択を急いでいない、ということです。

「ふたりで話し合っても進まない」と感じています。 それでもカウンセリングは意味があるのでしょうか?

ふたりだけで
話し合うことと
第三者がいる場で話すことは 構造が違います。

ふたりだけだと
過去のやり取りの記憶が
言葉より先に動いてしまい 同じ反応を繰り返すことが
起きやすい。

第三者が間に入ると
その記憶の動きを
少しだけ脇に置きながら
今を見直すことができます。

「話し合いをするため」というより
「話し合える状態を整えるため」に
カウンセリングという場があります。

投稿者プロフィール

山口 晃歓
山口 晃歓
公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター