話題のドラマ「リコカツ」に学ぶ離婚理由と夫婦やり直しについての考察【咲と紘一の場合】

ドラマ「リコカツ」は離婚のバイブル!現代の各世代に於けるあるあるの離婚理由と夫婦やり直しのヒントをコラムに綴ってみました。

結婚したばっかりでもう離婚?!

ドラマの始まりは、咲と紘一の運命的な出会いからあっという間にスピード結婚するところからスタート。
一緒に生活を始めるなり「性格の不一致」が明らかになります。

実は、2人の性格はまるで正反対!
まさに離婚の理由第一位「性格の不一致」ですね。

咲は「自分の夢を追い自由に生きてゆくタイプ」で、紘一は「ド!真面目な性格」で、生活習慣も大幅に違いました。

生活習慣の違いが極端に描かれているのが紘一の生活習慣です。
その一つが紘一の”モーニングルーティーン!”

朝は起床ラッパで起き、家訓を唱和し、トレーニングに行くというメニュー。

こんなのを知らないまま生活を初めてしまうと、おったまげ~ですよね(苦笑)

そんな2人が、お互いのことをよ~く知るらないままに結婚生活を始めたからさあ大変。

それぞれの
・生活習慣の違い
・結婚生活に期待する価値観の違い
・仕事と結婚の両立に対する考えの違い
で意見が衝突。

これではダメだと思った2人は離婚に向けた「リコカツ」を始めます。

離婚活動=略して「リコカツ」

ドラマタイトル通り、これがドラマのスタートです。

これは今の時代の「離婚あるある」

咲と紘一のように、お互いのことをよく知らないまま結婚するカップルは珍しくありません。

交際期間が短く相手のことをよく知らないまま結婚に至るのケースとはどんなケースでしょう。

・この人が運命の人!系の「ビビビ婚」
・結婚を焦ってしまう「焦り婚」
・”そんなつもりではなかった”「授かり婚」
などなど……

この中でも「授かり婚」は特に大変ですよ~~

もともと人の無意識(脳)は変化が苦手です。

一見喜ばしいと思われることでもあっても変化は変化、人は変化に対してストレスを感じるようにできています。

結婚や出産、昇格や栄転などもそうです、かなりのストレス度なんですよ。

「授かり婚」というのは、ストレス最大級の環境変化を、複数同時多発的に体験してしまう状況なのです。

慣れない結婚生活と共に、もっと慣れない”初めての育児”という大仕事が同時に発生するわけですから、今まで経験したことのないような、いろいろな困難が発生します。

更に、夫婦共にキャリア志向が高かったりするとこれもまた大変のようです。

このような理由で、私の回りをみてみると、授かり婚の離婚率はなかなかの高確率です。

このように、交際期間が短く、心の準備や経済的準備(話し合い)がができておらず、お互いの素の姿も知らないまま結婚してしまうと、複数重なり合った夫婦の問題を解決することは困難を極めます。

そして、十分な話し合いが持たれないまま「離婚」してしまうカップルは少なくありません。

この広い世界でせっかく出逢った人なのに、本当に残念ですね。

結婚は人生のプロセスのひとつ

甘い結婚生活を夢見る、蜜月期のラブラブカップルにこのようなことを申し上げると興ざめするかもしれませんが……

結婚はゴールでありません。
スタートにすぎないのです。

あなたがこれまでの時間、頑張って息せき切って結婚にこぎつけたとしたら、残念ですが「本番はこれからですよ!」とお伝えしたいと思います。

全くの赤の他人と「夫婦する」「家族する」ことのスタートです。

さらにいうと、
「夫婦になる」のではなく「夫婦する」
「家族を持つ」のではなく「家族する」ということの始まりなのです。

結婚とは、本当はとても「能動的」なことなのです。
2人が「能動的、主体的に夫婦する」ことが重要です。

この認識の違いは、その後の夫婦生活に影響します。

あなたは結婚生活でちゃんと”夫婦して”いますか?

「夫婦やり直し」の選択

「リコカツ」のドラマの中で咲と紘一の場合、お互いの価値観のぶつかり合いにより喧嘩が絶えない状況で、いったんは離婚してしまいます。

ところが、その後いろいろなプロセスをたどり、お互いに「相手を思う揺るぎない気持ち」に気づいてゆきます。それは、やっぱり「愛している」「一緒に居たい」という気持ち……

そして、2人はもう一度人生を共にすることを選択するのです。

ただ、以前のように”自分の価値観を相手に押し付けよう”としてしまっては、もちろんうまくゆきません。

咲と紘一は、それぞれが”主体的・自発的”に、

”相手の価値観を大切”に考え”

”自分にできる折り合いの付け方”

を考えてゆきます。

さらに、相手の仕事への思いも大切にしようとする姿勢を言葉と行動で表してゆくのです。

そして、紘一は、咲のキャリア形成の夢を応援し、快くフランスへ送り出します。

フランスへ研修に行った彼女の帰りを3年待つ紘一……ここで真面目な性格が本領を発揮したんですね~~素晴らしい!!

まるで”神の与えた試練”とみえる3年という時間を無事経過し、2人はみごと再び結婚し”再スタート”を切るのです。

ここでドラマは終わりです。

あ~~
やっぱりハッピーエンドは嬉しいものですね!

夫婦やり直しの鍵は「自他尊重」

咲と紘一が一度離婚したにもかかわらず、同じ相手で再スタート切ることができた鍵は、何だったのでしょうか?

夫婦カウンセラーとして、私独自の分析はこうです。

・お互いに自分の考えをちゃんと相手にわかるように伝えること

・お互いの考えを俯瞰し、どこで折り合いをつけるとうまくゆくのか一緒に考えること

・将来も見据え、相手が幸せになるために自分に何ができるのか考えること

・将来を見据え、自分が幸せであるためにどうすればよいのか考え続けること

このように、”相手に対する思いやり”と、”自分のことも大切にする”という「自他尊重」まさにアサーティブな関係を構築することで、咲と紘一は”夫婦やり直し”を実現したといえるでしょう。

このコラムをご覧のあなたが、末永く夫婦円満でゆきたいと思っているなら、夫婦お互いが「主体的」かつ「自発的」に自他尊重のアサーティブコミュニケーションを行うことが必要でしょう。

やり直しに「成功する人」「しない人」

多種多様なご夫婦のお悩みのご相談を受ける中で、やり直しに「成功する人」と「成功しない人」について、私が分析している理由を一つだけお伝えすると……

それは、その人の”視点の違い”です。

具体的には……
成功する人たちの視点はこうです。

・この状況で自分に何ができるだろうか?

・自分がどう変わることができるか?

と主体的に取り組む視点を持っています。
これは決定的な違いです。

本気で夫婦やり直しを望むなら、これらの視点を持つことが最重要です。

一方、やり直しがうまくゆかない人の理由は複数ありますが、その中で一番の落とし穴は……

「相手を変えようとする」

そのことばかりに意識がある人だと感じます。

この考えのままでは、
夫婦関係「修復・改善・やり直し」はるか遠くかなたにあると思って間違えないと言えます。

あなたはいかがですか?

「たかがドラマじゃないか」と思わず、このドラマをご覧になると、夫婦関係を見直す良い機会になると思いますよ。

あなたがたご夫婦が末永く夫婦円満であり続けることを願って、このコラムを書いてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたのこれまでの人生の”選択”を変えてみる勇気を持ってみませんか?

投稿者プロフィール

山口 祐里慧
山口 祐里慧
公認心理師
離婚・夫婦問題カウンセラー
性格改善セラビスト
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
日本心理学会認定心理士
アンガーコントロールスペシャリスト
マインドフルネススペシャリスト
キャリアトランプファシリテーター
栄養士