夫が謝ってくれない本当の理由|「その一言」が、ますます謝れなくする心理

「夫が謝ってくれない」
「悪いのは相手なのに、なぜか話すとこっちが責められる」
謝ってほしいのに
謝ってもらえないまま会話が終わる。
そんな繰り返しに、
心がすり減っていませんか。
本当は
「謝ってほしいわけじゃない」
ただ
気持ちをわかってほしいだけなのに
話そうとすると黙られたり
逆に責め返されたりして
会話そのものがつらくなってしまう。
最近は
「夫がスマホばかりで会話がない」
「価値観の違いがしんどい」
「なんでもいいよと言われるたび、孤独になる」
そんな悩みと一緒に
「謝れない・謝らない問題」を抱える夫婦がとても増えています。
実は
夫が謝らない・謝れない背景には
性格や意地の問題ではなく
自分の心を守ろうとする
無意識の反応があります。
そして多くの場合
「なんで謝らないの?」という
その一言が
相手をますます謝れなくしてしまうこともあるのです。
このコラムでは
夫が謝ってくれない理由
謝れなくなる心理
そして関係を壊さずに気持ちを伝えるヒントを
福岡で夫婦カウンセリングを行っている現場の視点から
わかりやすく整理していきます。
「どうして、謝ってくれないんだろう」
その問いの奥にあるものを
ここから一緒に見ていきましょう。
目次:このページの内容
- 1. 謝ってくれないときの気持ち
- 2. 謝れなくなる理由
- 2.1. 謝ると「損」や「負け」だと感じてしまう
- 2.2. 謝ったら、もっと責められそうで怖い
- 2.3. それほど悪いことだと思っていない
- 2.4. 自分の気持ちが無視されたまま、謝れない
- 2.5. 「言い訳だ」と思われそうで、口が重くなる
- 2.6. 自分の傷に、まだ触れられていない
- 3. 逆効果になる言葉
- 4. 優秀な人ほど謝れない?
- 5. 謝ることって、どういうこと?
- 6. 謝る準備
- 6.1. 1. まず、自分の気持ちを見てみる
- 6.2. 2. 完璧な謝罪を目指さない
- 6.3. 3. タイミングを選ぶ
- 7. 謝るという合図
- 8. まとめ
- 9. カウンセリングという選択
謝ってくれないときの気持ち
謝ってもらえないつらさは
言葉が足りないことよりも
「大事にされていない気がする」感覚に近いものです。
「たった一言、ごめんって言ってくれたらいいだけなのに」
そう思いながら
何度も言葉を飲み込んできた人もいるでしょう。
ただ
自分の気持ちをわかってほしいだけ。
それなのに話そうとすると
相手は黙り込んだり
話を終わらせたり
ときには話の向きがすり替わって
自分の言い方が問題にされてしまう。
そんなやり取りが続くと
心の中にこんな声が増えていきます。
「また私の言い方が悪かったのかな」
「言わない方がよかったのかな」
本当は
気持ちを受け取ってほしかっただけなのに
いつの間にか
自分のほうが悪かったような気がしてくる。
謝ってもらえない時間が重なるほど
「ちゃんと向き合ってもらえていない」
そんな寂しさが
少しずつ積もっていきます。
ただ
気持ちに目を向けてほしかっただけ。
それがかなわないまま続くと
心は静かに疲れていきます。
この章では
「謝ってもらえない側」の気持ちを見てきました。
次の章では
「なぜ夫は謝れなくなるのか」
その心の中で起きていることを見ていきます。
謝れなくなる理由
謝れないとき
本人の中では
「謝る=自分を守れなくなる」と感じていることがあります。
それは意地ではなく
心が危険を避けようとする無意識の反応です。
「悪かったと思っているなら、謝ればいいのに」
そう見える場面でも
本人の中では
「謝る」という行動が
とても難しいことだと感じていることがあります。
それは
意地を張っているからでも
性格がひねくれているからでもありません。
多くの場合
謝ることがその人にとって
- 自分を追い込むこと
- 立場を失うこと
- これ以上傷つくかもしれないこと
そんなふうに感じられてしまう
無意識の反応が働いているのです。
たとえば――
謝った瞬間に
「やっぱり全部あなたが悪いんでしょ」
と言われそうな気がしたり。
謝ったあとに
さらに責められる場面が頭に浮かんでしまったり。
あるいは
「また自分ばかり折れることになる」
という感覚がよみがえってきたり。
頭では
「謝った方がいい」とわかっていても
心の中で
「それは危ない」
「それは損だ」
「それはつらすぎる」
そんな思いが次々に浮かんでくると
人は言葉を出せなくなってしまいます。
だから、謝れない姿の裏には
「相手を困らせたい」気持ちよりも
自分を守ろうとする動きが隠れていることが多いのです。
この「守ろうとする心」は
人によって
場面によって
さまざまな形で表れてきます。
ここからは
その動きがどんなふうに現れるのかを、いくつかのパターンに分けて
一つずつ見ていきましょう。
謝ると「損」や「負け」だと感じてしまう
「また自分が謝るの?」
「いつも我慢しているのはこっちなのに」
そんな思いが積み重なると
謝ることがだんだん「損」や「負け」のように感じられてしまいます。
相手のほうが自由に言っているように見えたり
自分ばかりが折れているように感じていると
謝ることは、対等でいるための行動ではなく
「立場を下げること」のように感じられてしまうのです。
謝ったら、もっと責められそうで怖い
謝ろうとしても
なぜか言葉が出てこない。
その奥には
こんな怖さが隠れていることがあります。
「謝ったら、もっと責められるかもしれない」
「その瞬間、全部自分のせいにされるかもしれない」
そう思うと
謝ることは
関係を落ち着かせる行動ではなく
自分を危険にさらす行動のように
感じられてしまいます。
だから心は
無意識のうちにブレーキをかけて
言葉を止めてしまうのです。
それほど悪いことだと思っていない
「それくらいで怒るの?」
「ただの冗談だったのに」
自分にとっては些細なことでも
相手にとっては
深く傷つくこともあります。
この「感じ方の違い」に気づけていないと
「なぜ自分が謝る必要があるの?」という反発が生まれ
謝る気持ちが遠のいてしまいます。
悪気がないからこそ
「謝るほどのことじゃない」と感じてしまう。
そこにも、すれ違いの種が隠れています。
自分の気持ちが無視されたまま、謝れない
こちらにも、言いたいことがある。
感情が強くなった理由も、背景もある。
でも
そうした気持ちを扱ってもらえないまま
「謝ってよ」とだけ言われると
自分の存在そのものが
軽く扱われたように感じてしまいます。
「そこを無視したまま、何を謝ればいいの?」
そんな思いが強くなるほど、
謝ることは「自分を下げる行為」のように感じられてしまいます。
これは
意地ではなく
「自分の気持ちも大事にしてほしい」という
強い願いの裏返しなのかもしれません。
「言い訳だ」と思われそうで、口が重くなる
「ごめん。でも…」と続けたいのに
それが言い訳だと思われそうで
言葉を飲み込んでしまうことがあります。
過去に
「言い訳しないで」と言われた経験がある人ほど
自分の気持ちを説明すること自体が
怖くなってしまうのです。
そこには
「どうせ言ってもわかってもらえないかもしれない」
という深い不安があります。
自分の傷に、まだ触れられていない
相手の言葉や態度に、
実は自分が深く傷ついていた。
でも
その痛みを整理できないうちは
謝ることができません。
謝るという行為は
相手の気持ちに寄り添うだけでなく
自分の痛みにも触れることだからです。
自分の傷に手が届かないままでは
誰かにやさしくする余裕も
まだ生まれにくいのかもしれません。
逆効果になる言葉
「正しいこと」を言っているつもりでも
その言葉が相手を「考えさせる」より先に
「守らせてしまう」ことがあります。
謝れない人の心は
すでに身を守ることで精一杯だからです。
「なんで謝らないの?」
「悪いと思ってるなら、謝ればいいじゃん」
言っていること自体は
決して間違っているわけではありません。
でもこの言葉は
相手に「考えさせる」というより
先に「守らせてしまう」ことが多いのです。
謝れなくなっている人の心は
- これ以上傷つきたくない
- 責められたくない
- 立場を失いたくない
そんな感覚で
ぎゅっと固まっています。
その状態のときに
「なんで謝らないの?」と投げられると
言葉の意味より先に
「また責められる」
「逃げ場がなくなる」
そんな感覚が立ち上がってしまいます。
すると人は
理解しようとするより先に
身を守るほうに力を使ってしまう。
黙る
話を終わらせる
話題をずらす
こちらの言い方を問題にする――
そうした反応は
「話し合いたくない」という意思というより
「これ以上、傷つかないようにしたい」という
動きに近いのかもしれません。
だから
「正しいこと」を言うほど
関係がよくならない場面もあります。
大切なのは
正しさを届けることよりも
相手が「守らなくても大丈夫だ」と感じられるかどうか。
次に見ていくのは
どんな言葉が
その「守らなくても大丈夫」という感覚を遠ざけてしまうのか
そして、どう言い換えると
少しだけ空気が変わるのか
という点です。
優秀な人ほど謝れない?
仕事では謝れるのに
夫婦になると謝れなくなる人がいます。
それは未熟さではなく
関係を壊したくない気持ちが
強い人ほど起きやすい反応です。
カウンセリングをしていて
よく出会うのが
こんな人たちです。
仕事では謝れる。
部下や取引先には
きちんと頭を下げられる。
周囲からは「ちゃんとした人」「信頼できる人」と思われている。
それなのに
夫婦の場面になると
なぜか謝ることが
急に難しくなってしまう。
それは
その人が未熟だからではありません。
むしろ
責任感が強くて
周囲をよく見ていて
先のことまで考えてしまう人ほど
こうなりやすいのです。
「謝ったら、相手はどう受け取るだろう」
「ここで折れたら、関係はどうなるだろう」
「この一言で、立場が変わってしまわないだろうか」
そんなふうに
頭の中でいくつもの未来を想像しているうちに
言葉が、どんどん重くなっていきます。
仕事の場面では
「謝る=役割の一部」になっています。
立場もルールもゴールもある程度はっきりしている。
でも
夫婦の関係には
正解もゴールもマニュアルもありません。
謝ったあと
相手がどう反応するのか。
関係がよくなるのか
悪くなるのか。
それが読めないこと自体が
大きな不安になるのです。
特に
感情のぶつかり合いが苦手な人ほど
「謝ったあとに何が起きるかわからない」ことが
とても怖く感じられます。
だから
無意識のうちにこう考えます。
「ここは動かない方が安全だ」
「今は黙っていた方が傷が少ない」
その結果として
- 黙る
- 話を切り上げる
- 話題を変える
- 距離を取る
といった形で
「動かない選択」が増えていきます。
それは
相手を無視したいからでも
関係を壊したいからでもありません。
むしろ
これ以上こじらせたくない
失いたくない
傷つきたくない――
そんな思いが強い人ほど
動けなくなってしまうことがあるのです。
謝ることって、どういうこと?
謝ることは
負けることでも
下に立つことでもありません。
それは
関係を終わらせる言葉ではなく
ふたりの間にもう一度「話せる空気」をつくる行動です。
「謝ったら、負けた気がする」
「全部自分が悪いって認めるみたいで、嫌だ」
そう感じる人がいるのは
「謝る」という行為が
「上下」や「勝ち負け」と結びついてしまっているからかもしれません。
でも本来
謝ることは
誰かに服従することでも
自分を下に置くことでもありません。
それは
「あなたの気持ちに、ちゃんと目を向けているよ」
「関係を投げずに、向き合いたいと思っているよ」
という
意思を伝える行動でもあります。
たとえば――
「さっきの言い方、きつかったかもしれない。ごめん」
「余裕がなくて、強い言い方になった。ごめんね」
「そう感じさせてしまったなら、申し訳なかった」
こうした言葉は
「自分が全部悪い」と宣言しているわけではありません。
- 何が起きたか
- 相手がどう感じたか
- そこに自分がどう関わっていたか
その一部を
引き受けようとする姿勢です。
謝ることは
自分を小さくすることではなく
ふたりの間に、話せる空気を取り戻すこと。
黙ったまま距離が広がるよりも
不完全でも言葉を出してみることのほうが
ふたりの間に、動きを生みやすくなることもあります。
謝ることは
終わらせるための言葉ではなく
関係を続けるための合図なのかもしれません。
謝る準備
謝るには
勇気よりも「準備」が必要なことがあります。
心が少し落ち着き、
自分の内側を見られる状態になって
はじめて言葉が出てきます
「謝ったほうがいいのはわかっている」
「でも、どうしても言葉が出てこない」
そんなとき、無理に口を動かそうとしても
うまくいかないことのほうが多いかもしれません。
謝る前に大切なのは、
「正しい言葉」を探すことより
自分の中を少し整えることです。
1. まず、自分の気持ちを見てみる
イライラしている。
モヤモヤしている。
なんとなく重たい。
そう感じたら
「何に反応していたんだろう」と
一歩だけ立ち止まってみます。
- 無視されたように感じた
- 大事にされていない気がした
- わかってもらえないと思った
言葉にならなくてもかまいません。
「ここが少し引っかかった気がする」くらいで十分です。
2. 完璧な謝罪を目指さない
うまく言おうとするほど
言葉は重くなります。
謝るときに必要なのは
きれいな文章でも
正解の言い方でもありません。
「余裕がなかった」
「きつくなってしまった」
「そう感じさせたかもしれない」
そのくらいの
自分の実感に近い言葉を選べば
それで足ります
3. タイミングを選ぶ
感情が高ぶっているときは
謝っても届きにくい状態です。
どちらかが疲れているとき
イライラが残っているときは
無理に話さなくていい。
少し落ち着いたときに
短い一言を置くだけでも
空気は変わりやすくなります。
謝る準備とは
相手を動かすための準備ではなく
自分が動ける状態になるための準備。
言葉が出てこないときは
まだ、その準備の途中なのかもしれません。
謝るという合図
謝ることは
問題を一気に片づけるための手段ではありません。
それは
関係を終わらせないための
「もう一度話そう」という合図です。
一言で
気持ちが全部伝わるわけでも
すれ違いが一瞬で消えるわけでもない。
それでも
謝るという行動には
ひとつの大きな意味があります。
それは
「もう一度、話そうとしているよ」
という合図になる
ということです。
黙ったまま時間が過ぎていくと
ふたりのあいだには
何も言わないことが「当たり前」として積み重なっていきます。
もし、たとえ短くても
「さっきは、きつくなってた。ごめん」
「うまく言えなかった。ごめん」
そんな一言が置かれると
空気は少しだけ動き始めます。
謝ることは
相手を納得させるための言葉ではなく
関係に「止まらないで」と伝えるしるし。
完璧な説明も
きれいな言い方も
その場では必要ないのかもしれません。
ただ
「終わらせたくない」
「向き合おうとしている」
その気持ちが
言葉にのって届くこと自体が
次の会話の入口になります。
謝るという行動は
答えを出すための言葉ではなく
また話し始めるための
小さな合図なのです。
まとめ
「謝ってほしいのに、謝ってくれない」
そのつらさの裏には
言葉の問題だけではなく
感情のもつれや
心を守ろうとする動きがありました。
謝れない人の中では
- 損をしたくない気持ち
- もっと責められるかもしれないという怖さ
- 自分の気持ちも大事にしてほしいという願い
そんな思いが
同時に動いています。
だから
「なんで謝らないの?」という正しさは
ときに相手を動かすより
守りの姿勢を強めてしまうこともあります。
そして、謝ることは
負けることでも、下に立つことでもありません。
それは
ふたりの間に
もう一度話せる空気をつくる行為であり
関係を終わらせないための合図でもありました。
もし今
同じところで何度も止まっている感覚があるなら
それは努力が足りないからではなく
ふたりだけでは整理しきれない構造が
そこにあるのかもしれません。
謝れない。
謝ってもらえない。
そのどちらにも
責めるより先に
「何が起きているのか」を見ていく道があります。
関係をあきらめる前に
別の整え方があることを
ここで知ってもらえたなら
このコラムの役目は
もう果たせているのだと思います。
カウンセリングという選択
ここまで読んで
「頭ではわかるけど、実際はうまくいかない」
「わかっているのに、同じところで止まってしまう」
そんな感覚が残っている人も
きっと少なくないと思います。
夫婦の問題は
努力が足りないから起きるわけでも
気持ちが弱いから起きるわけでもありません。
むしろ
ちゃんと向き合おうとしている人ほど
考えすぎて、抱えすぎて
動けなくなってしまうことがあります。
カウンセリングは
「どちらが正しいか」を決める場所ではありません。
- 何が起きていたのか
- どこで止まってしまったのか
- 何が怖くて、何を守ろうとしていたのか
そうしたことを
責められずに、急かされずに
一緒に整理していく場です。
「うまく話せないまま来てしまった」
「何を相談したらいいのかわからない」
それでもまったく問題ありません。
言葉にならないところから始めるのが
カウンセリングという場所です。
ふたりで向き合うことがつらくなったとき
間に「安全な場」をはさむという選択も
関係を大切にしようとする
ひとつの方法なのだと思います。
「少し話してみたいな」
そう思えたタイミングが
動き出すには
ちょうどいいときかもしれません。
あなたのペースで
あなたの言葉で
整理する時間を持ってもいいのだと思います。

もし今
「このまま同じところに戻りたくない」
「ちゃんと向き合う選択をしたい」
そう感じているなら――
セブンラボでは
カウンセリングの申し込みは
公式LINEへの登録から始まります。
いきなり予約画面に進むのではなく
まずLINEでつながり
案内を受け取りながら
自分のタイミングで申し込みに進む流れです。
公式LINEは
「迷っている場所」ではなく
申し込みに向かって動き出すための入口です。
「考えたい」ではなく
「進みたい」と思ったとき
最初に選ぶ行動として
公式LINEへの登録があります。
動くかどうかは
あなた自身が決めることです。
ただ
動かないまま同じところに留まるか
一歩だけでも進んでみるか
その選択は
もうあなたの手の中にあります。
投稿者プロフィール

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公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター
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