好きなことを仕事にする

好きなことを仕事にする。
やりたいことを仕事にする。
とても魅力的な響きです。
それでは、あなたに質問します。

あなたが好きなことは何でしょうか?

好きなことがわからない

好きなことが何なのかわからないあなたは、思い出してください。

習い事やお受験等、親が一方的に用意したものに対して、好き嫌いを表明していたでしょうか。

親は「あなたのため」というイヤを言わせないようなことばを使い、知らず識らず親自身の価値観を押し付けがちです。

そして、あなたは親を悲しませないため、親の価値観を受け入れ、受動的になっていることに気づかないまま大人になっていませんか。

好きか嫌いかを表明することも、自我を表現することです。
例えば、2から3歳の幼児に見られるイヤイヤ期は、「私に指図しないで」という主張です。
幼いながら、養育者である親から独立性を確保しようと、自我を表明するのです。
「ノー」と反抗をすることで、自分というフィールドを確保する独立運動を行っているわけです。

これが自我の基本をなしています。
たとえ養育者であっても、あなた自身がその植民地状態であっては、自由な意思の表明ができません。
他者からの独立性が確保できていないと、自我が十分に育たず、「何がしたいのか」「何がイヤなのか」と問いかけても、「自分」は何も返してくれないので、答えはわからないという結果になります。

受動的な生き方から主体的な生き方に変わることで、答えてくれる自我を育てていきましょう。
それでは、どうすれば主体的な生き方に変わっていけるのでしょうか。

あなたの「我慢」のタンクにどの程度の我慢がたまっているか感じることから、始めてはどうでしょうか。

「我慢」のタンクがいっぱいになると、「心」は密接につながっている「身体」に何がしかのシグナルを送ってきます。

あなた自身が「身体」の変化に気づくことで、密接につながっている「心」の変化に気づくことになります。
ボディースキャンは「身体」の変化に気づく極めて有効な方法です。

心の変化に気づくには

ボディースキャンは、瞑想や呼吸法を使って自分の各部位に意識を向け、各部分の感覚をありのまま観察していくことです。
マインドフルネス瞑想のひとつの方法として、捉えられていることが多いようです。

私が実践して感じたのは、普段は感じない部位の疲れやコリがわかったり、寝る前だとリラックス効果が高いため入眠しやすくなったり、自分自身を自然にいたわることができるようになるなどの変化です。

特に、自分のことを自然にいたわることができるようになり、早めに病院に行くようになる、自分が心地よいと感じることをする、心地よいと感じる場所に行く回数が増えたりという行動の変化につながりました。

そして、心地よくないことも感じるようになりました。
ただ、心地よくないことを避けてばかりというわけにもいきません。
それでも、自分で心地よくないことがわかっているので、自分が悪いと責める気持ちはかなり少なくなりました。
そして、心の切り替えが上手になっていました。

心の切り替えをするには

あなたは、心の切り替えをするのが得意でしょうか。
つい、「不安」と「後悔」を引きずっていませんか。

「不安」は未来のことを考えている状態
「後悔」は過去のことを考えている状態

つい思考がループしやすく、マイナスのことを考えがちで、どんどん深みにはまってしまいます。
そして、「不安」も「後悔」のどちらも、「今」起きていることではありません。

実は、この「今」にフォーカスすることで、心の切り替えができるようになります。

やり方は、とてもかんたんです。
少し上を向いて、自分の呼吸に意識を向けます。
その後、視覚、聴覚などの五感を働かせて周囲の状況を観察します。

私が実践している呼吸法では、歩きながら歩くテンポに呼吸を合わせ、頬にあたる風や聞こえる音、見えるものを観察したりします。
もちろん、周囲の安全を確認した上です。
これをするだけで、頭の中がリフレッシュされます。
帰宅時に行えば、頭の中の仕事モードをオフにして家に戻ることができます。

このように、意識的に呼吸をすることで、「心」をよい状態にリセットできるようになります。

投稿者プロフィール

山口 晃歓
山口 晃歓
公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
キャリアコンサルタント(国家資格)登録番号20004934
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター