結婚を後悔しないために

「こんなに好きになる人とは、もう一生出会えない」
「何でも話し合えるし、どんな困難があっても、二人なら絶対に乗り越えていける」

あなたも、こんなふうに思っていたかもしれませんね。

結婚前にはうまくいっていたパートナーとの関係が、夫婦になると難しくなってしまうのは、なぜなのでしょうか?

恋愛中はホルモン「PEA(フェニルエチルアミン)」の影響もあって、あばたもエクボに見えます。

二人の間で考え方に多少違いがあっても、気がついた方が合わせたり、「普段はそんなことはないから」と納得する理由を考えたして、折り合えます。

そして、自分よりも相手のことを最優先に考えることができます。

この恋愛期間中に、結婚をするカップルが多いのではないでしょうか?

しかしながら、この恋愛期間は長くもって3年程度と言われています。

結婚すると本当の姿が見えてくる

そして、結婚。

二人での生活が落ち着き、お互いの存在に慣れてくると、本音が出始めます。
本来のありのままの姿です。
それは、想像もしていなかったパートナーの人間性や本性かもしれません。

それを目の当たりにすると、驚いたり、裏切られたような気持ちになるでしょう。

その気持ちに気づいてほしいと、それとなくパートナーに表現しますが、はっきり言葉にしないと微妙な感情は伝わりません。

すると「以前のように大切にされていない」
「愛情が冷めた」という気持ちが沸き
二人の関係が「変わってしまった」と感じるようになります。

そのうちに、あきらめ、お互いの変化について
「なかったこと」
「気づかなかったこと」
にして、気持ちにふたをしたまま、生活を続けているという夫婦も多いのではないでしょうか。

足りない結婚前の準備

結婚を決めると、結納、結婚式をどうするか、新婚旅行、新居のこと、新居に入れる家具や電気製品、妻は仕事を続けるか、子どもはどうするかなど、選択や決断を迫られます。

二人にとって、それぞれ大事なことでしょうし、長い間、思い描いていた夢やこだわりもあり、譲れないこともあるでしょう。

場合によっては、双方の親、親族の希望などもあり、より複雑になって、もめごとの原因になりかねません。

そんな問題をはらむ具体的な結婚生活について、結婚前にきちんと二人で話し合えたでしょうか?

それぞれ別の両親から生まれ、別の家、環境で育っている上に男女の別もあるのだから、価値観や意見の違い、経済観念の違いがあって当たり前。

頭ではわかっていても、「話し合わなくても二人なら分かり合えるから大丈夫」と思いがちです。

そして
「自分が描いている『家庭』『家族』『将来』のイメージは、パートナーも同じはず」
と話し合わないまま、結婚生活を始めます。

さも相手も了解しているかのように勘違いしていると、結婚後の生活の中に思わぬ落とし穴を作ることになるかも。

そして、理想や思い込みが強いほど、思い通りにならないと期待がはずれ、がっかりします。

特に、女性は男性に比べて、結婚への期待が高い傾向があります。
つまり、男性より女性は今の結婚生活に不満を抱いている可能性が高いのです。

そのまま、問題に向き合わないで、不満を胸にしまったままにしていると、少しずつたまっていきます。

少しずつたまった不満は、結婚生活に影を落としていきます。

データにもその傾向がはっきり現れています。
最高裁判所の司法統計では、離婚する夫婦のうち同居期間が5年未満のカップルが最も多くなっています。

結婚生活をスタートしたばかりで、離婚の危機を迎えるカップルが多いことがわかります。

産後クライシスを乗り越えられるか

産後クライシスとは、出産後に夫婦ともに互いへの愛情が急速に下がる実態のことです。

ベネッセ教育総合研究所の調査では、子供が2歳になるまでに夫婦の(特に妻の)愛情が急激に下がるという結果が出ています。

その調査によれば、妊娠中は『愛している』と同じ割合で男女が感じています。
ところが、子どもが2歳になると男性は半数、女性は3人に1人しか愛情を感じなくなってしまうのです。

厚生労働省の全国母子世帯等調査でも、それを裏付けるデータが出ています。
離婚が最も多いのは子供は0から2歳の時です。

初めての出産。
それは夫婦にとってもっとも幸せな瞬間のはず。
それが不仲の始まりになることもあるとは。

それは、妊娠中から産後にかけて男女の意識に大きな差が影響しているかもしれません。

女性は妊娠初期からつわりがあったり、定期的な健診を受けながら、母親になる準備をしていきます。

何より、自分のお腹の中に赤ちゃんがいるのですから、その存在をリアルに感じます。

男性は、母親になっていくパートナーの変化で赤ちゃんの成長を感じることはできますが、女性に比べ実感は薄いのが一般的です。

こうした意識の差が、親になった後の夫婦の気持ちのズレにつながっていきます。

夫の言い分

男性としては、父親としてもっと頑張って働くことで一家の収入を支えることが自分の役割だと思いがちです。

そのため、残業をいとわず長時間の勤務に励み、家事や育児に参加できなくなります。

そして、仕事が終わって、疲れて家に帰ったら、夫の帰りを待っていた妻から一方的に話をされるということも少なくありません。

さらに、「あれをやって、これをやって」と妻からたたみかけるように指示をされると、夫としてはつらい気持ちになっても不思議ではありません。

また、子どもが生まれる時期と、職場での責任が重くなる時期が重なることもあります。

仕事のストレスで疲れていても、家で「もっと父親らしく、しっかり頑張って」と叱咤されると、休める時間と場所が無くなってしまいます。

真面目だからこそ、仕事と父親になった責任の重さに押しつぶされそうになる夫もいるのです。

初めての赤ちゃんを産み育てるのは女性にとって命がけの仕事で、夫の理解と協力は絶対に必要です。

なかなか協力してくれない夫にもそれなりの理由があるかもしれないのです。

夫の言い分も聞いてみてはどうでしょうか。

妻の立場

女性は、妊娠中から身体の変化を感じます。

つわりやだるさなど妊娠初期には体調の悪さもあり、家事をするのはとてもつらくなるようです。

さらに出産後は、眠りたい、食べたいなどの自分の欲求は後回しにして、赤ちゃんと付き合っていかなくてはなりません。

出産は大変だと思っていたけれど、その後の方がもっと大変だったという女性は少なくありません。

「産後うつ」の症状を示す人が3割いると言われるほどです。

疲れやす、イライラする、何でも悲観的に考えるといった赤ちゃんのことが不安になるといった感情の変化やご飯が食べられない、眠れないなどの症状が出ます。

夫や周囲の人が気づいていても、本人は自覚できていないことも多いようです。

遠慮して言い出せないまま一人で悩むケースもあります。

眠れているか、ご飯が食べられているか、子どものことで不安や悩みがないかなど、夫から言葉を掛けられることで、妻は気にかけてもらえていると安心でき、不安が和らぐこともあります。

産後クライシスを乗り切るには

子どもが生まれてからの2年は、結婚生活の試練の時期です。

この時期に、妻の愛情が大きく下がらなかった夫婦もいるのです。

大きく下がらなかった夫婦と大きく下がった夫婦では、何が違うのでしょうか。

妊娠期と子どもが0歳期で、変わらずに「夫を愛している」と実感している妻は、次のように感じています。

「夫は家族と一緒に過ごす時間を努力して作っている」

「夫は私の仕事、家事、子育てをよくねぎらってくれる」

つまり、産後クライシスを乗り切る秘訣のひとつは

◯夫が家族と一緒に過ごすように努力をすること

◯夫が妻の家事や育児・仕事をねぎらうこと

子育ての時期は、夫が働き盛りの時期と重なります。

もし、仕事からの帰宅時間が遅く、子育てに関わりたいと思っていてもできないなら

妻へのねぎらいや感謝の言葉をこまめに贈ること

を忘れないでください。

投稿者プロフィール

山口 晃歓
山口 晃歓
公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
キャリアコンサルタント(国家資格)登録番号20004934
AFP(日本FP協会認定)会員番号60180826
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター
第二種電気工事士