平成版東京ラブストーリーを見て
リメイク版東京ラブストーリーが放送されました。
でも、わたしたちの年代で、東京ラブストーリーといえば
鈴木保奈美と織田裕二の二人が主演
小田和正が主題歌を歌ったあのドラマです。
アマゾンプライムで見ることができました。
見終わって、考えました。
どうして、リカはカンチとの別れを選んだのだろうかと。
最愛に思える人が
最高のパートナーにならないのはなぜか?
あのドラマが放送されたのは、1991年。
1991年といえば
1月に湾岸戦争、12月にはソビエト連邦が解体するという世界史の大転換がありました。
国内では、株価が大幅に下がり、バブルの崩壊が進んだ時期です。
それでも、多くの人は、その後の長い長い経済の低迷が続くとは考えてもなかったと思います。
男女雇用機会均等法が施行されてから、5年が経過して女性が男性と対等に働けるようになった頃でもあります。
それに、まだ携帯電話を持っている人がほとんどいませんでした。
主な連絡手段は固定電話で、外出先では公衆電話を使いました。
先にだれかが公衆電話を使っていると電話ボックスの外に並んで、電話が終わるのを待っていたこと懐かしく思い出しました。
そんな時代背景を思い浮かべながら、リカがカンチと切ない別れを選んだ理由を考えました。
ドラマの中の鈴木保奈美が演じる赤名リカは魅力的に見えます。
明るく、まっすぐに気持ちを表現しますし、ちょっと空気が読めないところはありますが、思いやりにあふれています。
自分の気持ちに正直すぎて、見ているこっちの胸が苦しくなることもあります。
カンチのちょっと冷たい態度や、さとみには絶対かけないであろう感情をぶつける言葉もリカは受け止めて、笑顔で応えます。
ときには、本気なのか冗談なのかわからないやりとりもします。
そして、いつもカンチを励まし、待ち続けました。
もし、さとみの相談に乗らなければ、三上と親しくならなかったら、カンチの揺れる気持ちを知らなければ、どうなっていたでしょうか。
それでも、リカはいつかカンチと別れるようになったのではとわたしは思います。
一緒にいても、カンチは幸せにならないとわかってしまったから。
一緒にいればいるほど、だんだんカンチの表情が暗くなります。
カンチに自分のことを選んでほしいと願えば願うほど、カンチを苦しめてしまい、その姿がリカを苦しめることになる悪循環。
ヤマアラシのジレンマかもしれません。
逃れるには、別れという選択をするしかなかったのではと思えてしまいます。
結婚という現実にふさわしい相手とは?
「俺には、リカの人生背負うなんて重すぎる」
カンチは、ロスへの転勤を止めてほしいというリカにこう言います。
伏線はありました。
大事な話があるからと、カンチがリカに電話で約束をしたあと、突然、さとみがカンチの部屋を訪ねてきました。
そして、出かけようとするカンチにさとみは「いや、行かないで」と声をかけます。
約束の時間を過ぎたから、もう行かないというカンチ。
何も知らずに待ち続けるリカ。
さとみが、「おでん女」と呼ばれるようになった場面です。
カンチが優柔不断だと思う人が多いでしょうね。
リカか、さとみか。
どちらかを選ぶ必要がありますから。
結局、カンチはさとみを選びました。
さとみはじっと帰りを待っているタイプに見えます。
リカは、積極的に自分の方から近づいていくタイプでしょうね。
愛媛から東京に出てきたカンチが、初めてリカに会った日。
何もかも不安でしょうがない、カンチに向かってリカは言います。
「何があるかわからないから元気が出るんじゃない」
24時間好き、ココロ全部で好きと言ってほしいと訴える場面もありました。
出会ったばかりなら、とても魅力的な言葉ですね。
ただ、結婚を意識するとどうでしょうか?
カンチのように、重すぎると感じる男性もいるでしょう。
価値観が大きく違うと、結婚相手には向かないと冷静に考えることも必要だと思います。
投稿者プロフィール
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公認心理師(登録番号 第45405号)
一般社団法人メンタルヘルス協会上級心理カウンセラー
キャリアコンサルタント(国家資格)登録番号20004934
日本マイブレス協会認定ブレスプレゼンター
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